1. 老犬の涙やけは健康状態を表す重要なサイン

犬が人間よりもずっと早く歳を取ることは誰もが知っていますが、犬種によってそのスピードは若干違うようです。正確に言うと、老いるのが早いというよりも、寿命が違うのですが、平均的に長生きなのがトイプードルやミニチュア・ダックスなどの小型犬で、平均寿命が大体14歳くらいです。比べて、大型犬は10歳くらいが平均的な寿命と言われているので、小型犬はだいぶ長生きするタイプなのですね。

 

とは言え、犬がいわゆるシニア期と呼ばれる老犬の時期に入るのは、大まかに同じで7歳くらいと言われているので、小型犬の場合には、老犬の時期に入ってからの生活が長いと言えます。ですから、愛犬が7歳を過ぎるころからは、もう老犬になってきたのだな、と考え、今までとは違った見方や生活へとシフトしていく必要があります。

 

そんな中、特に気をつけたいのが、老犬の涙やけです。

なぜ、老犬の涙やけは気をつけるべきなのか、説明していきます。

 

1.1 老犬にこそたんぱく質が多く必要になる

そもそも涙やけとは、どうして起こるのでしょうか。今一度見直してみると、まず、主な原因として、涙管や鼻涙管が何らかの原因でつまるなどして、つまった部分が炎症を起こし、正常に機能できなくなるということがあります。

 

涙管や鼻涙管が正常に機能できなくなると、うまくコントロールが効かなくなるために、いつも犬の瞳に涙が出てくるといった状態になります。出たり止まったりするのですが、通常ではそのようなことは起こらないため、いつも目の周りが濡れている状態になってしまい、目の周りの皮膚が炎症を起こし、毛が抜けたり、色が濃くなってしまったり、といった状態になります。

 

こういう状態のことを、涙やけ、というわけです。

 

涙やけはパピー期からシニア期まで、特に変わらず起こりますが、老犬の場合には重要な健康状態のサインであることが多いのです。

 

老犬になると、人間のように犬も新陳代謝が悪くなってきますし、体全体の機能も徐々に低下していきます。老犬が寝てばかりいるのは無駄な体力を使いたくないためです。ですが、特に普段の生活と変わりがないのに涙やけを繰り返すようになったといった場合には、犬の消化器官に何らかの負担がかかっているかもしれないのです。

 

犬は、非常にたんぱく質を多く必要とするのですが、若いうちはわりとどんなタイプのたんぱく質でも消化、吸収ができたりします。ですが、老犬になってくると、消化しにくいたんぱく質はそのままとなってしまい、老廃物として体に残ります。この老廃物こそが、涙管や鼻涙管をつまらせる原因になっていることが多いのです。

 

その場合には、愛犬が今までの食生活では体が辛くなってきているというサインであることが多く、老犬にこそ、消化、吸収のよい良質なたんぱく質を多く与えるべきなのです。消化しきれないという状態は、涙やけだけではなく、老犬の体にとても負担がかかります。たんぱく質をうまく取り込めないでいると、病気がちにもなりますし、元気がなくなってしまうのですね。

 

このように、老犬の涙やけは、健康状態を表す重要なサインであることが多いです。風邪をひいたなど、他の感染症の疑いがあるときはすみやかに獣医師さんに診てもらうべきですが、特に理由が見当たらない、といったときは、一度、愛犬が普段の食事でちゃんと良質なたんぱく質を多く摂れているか?消化、吸収に負担がかかっていないか?といったことを見直してみることで、さらに重い病気になることを防げることも多いものです。

 

老犬は毛づくろいなどもおっくうがることが多くなってきますから、涙やけには早く気付けるでしょう。気が付いたら、なるべく早めに対処してあげることが大切です。